2014年10月2日木曜日

ウソをつかないのは難しい

高校のときにお世話になった先輩がドイツの公共放送?でインタビューを英語で応える様子が入ってきた。
http://www.ndr.de/fernsehen/sendungen/nordmagazin/MSV-Pampow-verpflichtet-Spieler-aus-Japan,nordmagazin25686.html

今はドイツの6部のチームに所属している。1部のブンデスリーガじゃないけれど、それでもプロだ。お金をもらってる。

当時からチームのエースで頼れる点取り屋だった。一緒の思い出はともにリハビリをしたときのこと。いろいろ身体のことも勉強していたし、リハビリ方法なんかもよく教えてもらっていた。そして、空き時間なんかには良くサッカーの戦術の話をして盛り上がった。
この人のすごいところは勉強もめちゃめちゃできたこと。大学も国内の有名な大学に進学されて、そこのサッカー部へ。たしか、その地区の得点王にも輝いていたと思う。


ちょうど、2年前の今の時期に久しぶりに電話で話した。進路をどうするのか尋ねる。

先輩、就職するんですか?それとも進学ですか
いや、サッカーで食ってくんだ

たしかこんなやりとりだった気がする。うわ、マジかと思った。
そのときに、この人かっこいいと心から感じた。スポーツの世界は厳しい。先輩みたいにポジションがFWだと尚更大変だ。「点を取ること」すべてはそれだ。いくらいいパスをだそうが得点のチャンスを作ろうが、1点を自分が取るかで評価はまったく変わる。

だから先輩のチャレンジがどれほどすごいことか容易にわかる。彼の頭の良さと人柄の良さなら就職だって絶対できただろうに。

ウソをつかなかったんだ


お世辞にも上手いとは言えないけれど、英語でインタビューに応える。だけど、そんなの関係ないんだと思う。世界の共通語は、EnglishではなくBroken Englishだから。それに、彼はサッカーという共通言語をもっているから。


近い将来ブンデスリーガでプレーしたい


インタビューの最後にそう応えていた。彼もサッカー界ならもう若くない。だけど、それでもまだまだ夢を追いかける姿は最高にかっこいい。本当に実現させてほしい。

先日、大企業で頑張るサッカー部の同期たちと話した。皆、「先輩、すごいよな。かっこいい」と。ブンデスリーガでなくたって、立派にお金をもらってしかも外国の慣れない地で生き残りをかけて戦っている人がいる。

何が幸せなんだろう。自分にウソをつかずに生きることはどんなに難しいことなのか。いつの間にか、「ゲンジツ」に取り憑かれ自分を見失っていないか、どこかで諦めていないか、自分のやりたいと周りに言うことは本当にやりたいことなのか。

いや、もしかしたら自分の好きなことを守り続けることがどれだけ困難なことか想像ができるからかもしれない。有名な企業に入ることよりもずっとずっと。

なりたい自分は誰か。


サッカー部の戦友の反応と、自分の今までを振返って、強く強く思った。

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