2014年11月19日水曜日

周りのコントロール

先日、フィギュアスケートの羽入選手が事前練習で中国の選手とぶつかって脳しんとうとなったもののプレーを続けたことで議論がでました。

選手生命に繋がるのではないか?

あれほど若いのであれば先のキャリアを考えたら、身の危険を考えたら出場しないことにしたのか?

僕は彼本人では、そんな判断は考えつかないのではと思います。


時を戻して2009年の9月、当時高校3年生だった僕は手術から苦しいリハビリを乗り越えてようやくサッカー部で試合に使ってもらえる様になっているところでした。それもスタメンで。都大会の一週間前の練習試合で事故は起こりました。

味方の選手と衝突し、左膝を負傷。その瞬間には痛みで立てない。だけど、ここで止めたらリハビリも何もかもムダになると思い、プレーを志願。でもあまりの痛みで交代をさせられました。

その後、本番前に「終わった」とかなり落ち込みました。着替え終わって解散をする前、コーチから激励のつもりでしたのだろうけど、背中をバンと叩かれた。意図的に。元気出せ、とのメッセージとともに。その瞬間、イラっとして、キレてしまった。お前、どんだけオレがこの大会にかけてきたと思ってんだ、ふざけんじゃねえ。元気なんかだせるかって。

その日は、あまりにイライラと悲しさとで1人で駅まで帰る。痛いにも関わらず、他のメンバーよりも早く歩く。



羽生選手の話を聞いてそんなことを思いだした。

もちろん僕は超一流のアスリートではないし、将来にまた大会があるという立場ではなかった。だけど、やっぱり選手って目の前のことに必死になるんですよ。どうしても、自分の手から何か落ちそうになるのを全力で落ちないようにする。そういうもんだと思う。

将来どうなるかは、目の前の結果で決まる、そんな気持ちにもなる。だから、羽生選手のスタッフが彼を止めるべきだった。脳の影響。下手したら死。
それを考えると、軽々しく感動した、とは僕は言えなかった。

僕のケースは、翌日病院で靭帯が伸びているだけだった。テーピングをキツく巻けば、何とかなるだろうけど、かなり痛むよ。そうドクターから言われてもやっぱりやってしまう。目の前の試合に、オレは出るんだ。そうなっちゃう。

で、実際でました。試合中はアドレナリンで何とかなるから、試合中は気にならない。だけど、終わったあとは猛烈に痛む。そんなもんですね、はい。

やっぱりね、選手の管理はスタッフが気をつける。ときには止める。選手のそのときの鬼の様に強靭な意志はなかなかとめられるもんじゃない。

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